2学期始業式における校長講話(令和7年9月1日)
皆さん、おはようございます。
相変わらず酷い暑さが続いています。リモートによる集会のため、直接皆さんの顔を見ることはできませんが、先ほど、何人かに爽やかな挨拶をしてもらいました。ありがたいことに、今のところ生徒の皆さんについて大きな事故の報告などは受けていません。こうして、大切ないのちをより良い形で伸ばし続けている皆さんと2学期を迎えることができて、私はたいへん嬉しく思っています。この夏休みの間に皆さんはどんな成長をしましたか。それも私にとって、とても楽しみにしていることの一つです。
7月の終業式にも話題にしましたが、こうして、「当たり前の日々」が始まるというのは、実は、とても尊いことです。私も45年前は高校生でしたが、今思い出しても懐かしいのは、特別なことよりも、むしろ日常の、本当に何でもない当たり前のことが多いようです。どうか、皆さん。高校生としての、何気ない当たり前の時間を大切にしてください。
また、終業式に私は、夏休みの間に一冊でも本を読んでくださいということ、何か良いことをして「ありがとう」という言葉をもらえるようなお手伝いをしましょうということの、2つのお願いをしました。実行できましたか。心にとめて実行してくれた人、ありがとう。そして、中学生向けの部活動体験や学校説明会のとき、とても立派にお手伝いをして、この願いの一つをかなえてくれた生徒の皆さん、ありがとう。皆さんの頑張る姿はとても素敵でした。付け加えておきますが、普段の生活の中で元気に挨拶をして相手を明るい気持ちにしている人は、それだけで立派なお手伝いをしてくれているようなものです。ありがとう。
さて、私事ですが、先日、三重県で真珠の養殖に関する博物館を見学する機会がありました。あこや貝の体に傷をつけ、貝殻のかけらを埋め込んで、3年以上の月日をかけてできあがる真珠の輝きを見ながら、高校3年間の生活の中で、たとえ傷ついても、そこから自分の中に何かのかけらを取り込んで、輝きに変えて成長していく皆さんのことを思い出しました。
夏休み中も多くの部活動が活発に活動していました。また、学習面で頑張っていた人も、進路に向けての対策や面接の練習などに熱心に取り組んでいた人も多く見かけました。そうした皆さんの努力は、皆さん自身を成長させます。長い夏休みは終わりましたが、その皆さんの成長が、これから始まる2学期の学習や生活、たくさんの学校行事などに活かされることを願うとともに、皆さんの、それぞれの希望がかなうことにもつながるよう、祈っています。どうか2学期も「いのち」と「時間」と「きまり」を大切にして過ごしてください。