第2学期終業式における校長講話(令和6年12月24日)
皆さん、おはようございます。先ほど、ビジネス実務検定、写真部、陸上競技部、卓球部、剣道部、国語科の俳句、そして球技大会の学年1位について、それぞれ表彰がありました。皆さん素晴らしい成果です。あと1週間で令和7年(2025年)がやってきますが、表彰を受けた皆さんの今年の締めくくりは、胸を張って誇れるものとなりましたね。そして、友達の表彰を一緒に喜んでくれた生徒の皆さんも素敵だと思います。こうした成果は、頑張った人だけでなく、周りの人にとっても、素晴らしいものです。
では、少し考えてみてください。何か立派なことをするのが、なぜ、その人個人のためだけでなく、周りの人にとっても素晴らしいことになるのでしょうか。一つの理由としては、その立派なことが、周りの人にとって身近に感じられるようになることが挙げられます。
多くの人は、表彰されたり、たくさんの人に褒められたりするようなすごいことは、自分には関係ないと感じています。自分にはできないかな、と思っている人が多いのです。しかし、普段の自分と一緒に過ごしている学校の友達がやったことなら、どうでしょう? 自分と同じように悩んだり苦しんだり、失敗したり笑ったりしている友達が、何か良いこと、人から褒められるようなことをするのを見ると、何となく「ひょっとしたら自分も、この友達のように何かできるかもしれない」と思えてきます。心のエネルギーがいつもよりたくさん湧いてきて、少しだけ余計に頑張れたりチャレンジできたりします。そして、その「少しのこと」が積み重なると「すごいこと」になります。私はあちこちの学校で、そんな「すごいこと」が起こるのを実際に見てきました。だから、誰かが立派なことをするのは、周りの人にとっても素晴らしいことになるのです。
どんな小さなことでもいいです。皆さんが、何かしら自分を誉めてあげられるような、そんなことを見つけて今年1年を締めくくれるよう、祈っています。
さて、4月からずっと私は、皆さんに「いのちと、時間と、きまりの3つを大切にしてほしい」という話をし続けています。昨日も話しました。冬休みを迎えるにあたって、今日も話します。
皆さんの「いのち」がより良く伸びること、それが「成長」です。先ほどの表彰についての話の中で触れたように、自分が成長することも人が成長することも、尊いことです。どうか、自分のいのちも他人のいのちも大切にしてください。冬休みも、事故や病気の無いよう、むやみに人の心を傷つけたり傷つけられたりすることのないよう、過ごしてください。また、残りわずかな今年と、これからやってくる来年も含めて、限られた大切な時間を大切にしてください。高校生でいられる時間はとても貴重です。そして、その貴重な時間を充実させるためにも、ルールやマナーなどのきまりを守って、お互いに気持ち良く過ごせるようにしましょう。
もし困ったことやつらいことがあって我慢できないときは、親や先生でなくてもいい、誰か信頼できる大人に助けを求めてください。ある絵本にあるように、「たすけて」と言えるのは、とても勇敢なことです。負けること、諦めることではありません。負けないため、諦めないために、助けを求めてください。
最後に、これも長い休みの前に、いつも私が言っていることです。休みの間に、一冊でも多くの、あるいは、一冊でもいいから、本を読みましょう。もう一つ、家族の手伝いなどでいいのです。だれかの役に立つような、良いことをしましょう。
皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください。そして、1月8日水曜日に、また元気な顔を見せてください。